近年はアパレルブランドを立ち上げるのも簡単になりました。
しかし、「そもそもアパレルって儲かるの?」と考えている方も多いでしょう。YouTuberやインスタグラマーがアパレルブランドを立ち上げることが多いですが、儲かっているのかどうかはわかりません。
そこで今回は、アパレルは儲かるのか解説します。

アパレルは儲かるのか

結論ですが、儲かる人もいれば儲からない人もいます。
アパレルに限らずどんなビジネスでも言えることですが、儲かる人は儲かります。しかし、多くの人は儲けることができずにそのままビジネスから撤退するのが一般的です。
アパレルの原価率とは?
儲かる儲からないの話をする際、必ず「原価率」を考えなければなりません。
原価率とは、その名の通りで原価にかかっている割合を意味します。多くのアパレル企業は原価率を下げるために以下の施策を行っています。
- 製造拠点を人件費の安い国に設ける
- サプライチェーンを効率化する
- EC部門を強化する
原価率が低ければ低いほど利益率が高くなります。そのため、アパレルに限らず全てのビジネスにおいて経営者は原価率をいかに下げることができるのかが重要視されているのです。
大手アパレル企業の原価率は?
大手アパレル企業の原価率は以下の通りです。
- しまむら:65%
- ユニクロ:40%
- ZARA:40%
- UNITED TOKYO:50%
- セレクトショップ:25%
- ルイヴィトン:35%
- エルメス:34%
- プラダ:28%
- モンクレール:24%
多くの企業の原価率は50%となっています。つまり、1万円で販売されているアパレルアイテムは5,000円以下で製造されていることになります。
大手アパレル企業の利益率は?
原価率が分かったところで、肝心の利益率について見ておきましょう。

「粗利益率」を見ると35~55%が相場です。つまり、大手企業のように長くアパレル事業を持たせるには利益率を35~55%の間で保ち続ける必要があります。
アパレルで儲かるためにすべき施策

実際にアパレルで起業し、成功している人はたくさんいます。
そういった人たちがどうやってアパレル事業を黒字化しているのか気になる方も多いでしょう。実際にアパレル事業を黒字化させている人たちの多くがやっている施策をいくつかご紹介します。
施策1:商品単価を上げる
ビジネスにおける基本として、商品単価を上げましょう。
例えば、以下のケースを考えます。
- 1つ100円の商品を100個売る
- 1つ1万円の商品を1つ売る
1万円の売り上げにおける労力は後者の方が少ないことは明白です。このように、商品単価をあげることができれば少ない労力で大きな売り上げが期待できます。
ただ、商品単価を上げるためには以下のような付加価値をつける必要があります。
- 商品の返品を受け付ける
- 即時発送をする
- 次回購入に使えるクーポン券を発行する
リピーターになってもらうための施策もセットでつけておきましょう。
施策2:セット販売をする
2つ以上の商品をセットで販売できればさらなる売り上げが期待できるでしょう。
いわゆる「クロスセル」と言われる販売方法で、2つ以上の商品をセットで販売できれば単純計算で労力が1/2になります。こちらも商品単価を上げるのと同じで少ない労力で大きな売り上げが期待できる施策です。
さらにセット販売を加速させるための施策として、以下があります。
- セット購入で割引をする
- 意味のあるセットで販売する
お客さんが思わず手に取ってしまうようなセットを用意できればOKです。
施策3:海外で仕入れる
セレクトショップを運営されている方は、仕入れを日本ではなく海外にするだけで儲けることができます。
例えば、世界的ハイブランドGUCCI。日本で購入すると数十万円かかりますが、本場ヨーロッパで購入すると日本よりも圧倒的安値で購入することができます。このようにアパレル商品は購入する地域によって価格が全く違うため、仕入れる国を選定するだけで儲けることができます。
また、アパレルアイテムを1から生産している方も素材を海外仕入れにするだけで利益率が改善されます。
施策4:SNSを活用する
今の時代、SNSを活用しなければ儲けることはできません。
多くのYouTuberやインスタグラマーがアパレルブランドを立ち上げても赤字化しない要因は全てSNSです。SNS経由でお客さんがアパレルアイテムの存在を知り、SNS経由でアパレルアイテムを購入します。SNSが無ければどれだけ質が良く低価格な商品でも知られることはありません。
アパレル商品を販売するおすすめSNSは以下が挙げられます。
- YouTube
- TikTok
特にTikTokは若年層が多く使っており、短い時間の動画を制作できれば簡単にアパレル商品を売り込むことができます。インフルエンサーを起用しアパレル商品をブランド化するのも簡単な時代です。
施策5:作業を効率化する
多くの業界でDX化が進んでいることはご存知でしょうか?
DX化とは簡単に言うと「効率化」のことを言い、人が行っていた作業を機械やAIに任せるというものです。例えば、今まで人間が対応していたレジ打ちですが、セルフレジができたことで人員削減につながりDX化が進みました。アパレル業界でもDX化が進んでおり、以下のような作業は全て自動化されています。
- ECサイトでの販売
- 実店舗での会計
ECサイトであれば商品を登録さえしておけば、サイトに人が訪れてアパレル商品が売れていきます。また、実店舗でもセルフレジを導入しておけば自動的にお客さんが商品を購入できる仕組みができます。
無駄な作業に時間を使っている暇はありません。
まとめ

アパレルが儲かるか儲からないかは、人それぞれです。
SNSを活用し、オペレーションを改善した上で仕入れ先や販売手法を選定すれば儲かる人も多いでしょう。しかし、活用方法によっては儲からないこともありますのでセンスと作業量がモノをいう世界だと思った方がいいかもしれません。
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